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守るべきもの

守るべきもの

平成17年9月17日

守るべきもの     

 
 総選挙では自民圧勝となり、変えてはならないものから、変えなければならないものまで、ひとまとめ
に改革が推進するであろう。それには二つの理由がある。

 一つは指導者の顔ぶれが変わりつつあることだ。かつて、日本は明治維新と戦後という二度の大改革
を経験してきた。現在も国難に直面していることは異論のないところであろうが、過去二回の大改革は、
それまでの指導者を社会的、時には生物的に表舞台から強制的に引退させた後、全く新しい指導者が
改革を断行した。
 そう言えば、傾きかけた会社再建の秘訣の一つは、社長と上級管理者を、新しい人と総入れ替えする.
ことだとも言う。

 もう一つは抵抗勢力への破壊攻撃である。巨大組織は、組織の本来の存立目的と乖離して、組織の
維持そのものが自己目的化してしまう。
  堺屋太一氏は、著書で、組織の構成員が悪いとわかっていながら行う行為を腐敗と呼び、一方、正しい
と信じ込み、組織の存立目的と相反するけれども、組織維持のためだけに行う行為のことを頽廃と定義
した。
  ともに組織を崩壊させる原因となるのだが、後者は正しいと信じているからこそ質が悪く、抵抗力は実
に凄まじい。末期の帝国陸海軍しかり、国鉄しかりであった。

 話のスケールは小さくなるが、過日、百年以上続く老舗の六代目オーナーと話す機会があった。
 この老舗は、時代の変遷とともに、コア事業を変更してきたと言う。意外にも本業一筋でないため、さらに
聞くと、「自分にとって守るべきものはオーナー家の発展継承であって、事業そのものではない。極論すれ
ば、事業はあくまで、その目的のための手段に過ぎぬ。」と言う。確かに徳島においても、阿波の藍商はコア
事業を藍そのものから、時代に合わせて変更しながら、二百年以上も、したたかに生き抜き、発展を続けて
いるではないか。自分にとっては、目からウロコであった。

 巨大組織でもないのに守るべきものを守らず、時代に取り残されつつある事業の存続に異常な執着心を
持ち、コアを変更できずに、もがき苦しんでいる姿は、正に頽廃ではなかろうか。  (文)

2013-11-30 13:15:52

麺声人語(徳島新聞経済サロン執筆原稿)   |  コメント(0)

 

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